予防接種

インフルエンザワクチン

インフルエンザの予防に用いられるワクチンで、1回の接種で約5ヵ月間効果が持続します。そのため、流行時期に合わせて接種することが重要です。インフルエンザは日本では冬から春にかけて流行するため、ワクチンは流行ピークとされる1月よりも前、12月中旬までに接種するのが望ましいとされています。

また、ワクチンの効果が現れるまで約2週間かかるため、早めの接種が推奨されます。13歳未満のお子様は2回接種が必要で、13歳以上は1回の接種が基本となります。2回接種の場合は、1回目の接種後2～4週間の間隔を空けてください。

肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌による肺炎を予防するためのワクチンです。日本人の死因の第5位にあたる肺炎の原因の多くは肺炎球菌によるもので、特に65歳以上の高齢者が肺炎で亡くなるケースが9割以上を占めています。

高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンの接種は1回限りの定期接種として、一部が公費負担となります。ただし、過去に23価の肺炎球菌ワクチンを接種したことがある方は対象外です。詳細については、お住まいの自治体の公式サイトをご確認ください。

再接種を希望する場合は自己負担となりますが、接種が可能です。ただし、前回の接種から5年未満の再接種は、接種部位に強い痛みが生じる可能性があるため注意が必要です。

帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹とは？

帯状疱疹は、過去に水ぼうそうにかかったことのある人なら、誰でも発症する可能性のある疾患です。
水ぼうそうのウイルス（VZV）は、治ったあとも神経節に潜んでいます。加齢・ストレス・病気などで免疫力が低下すると、ウイルスが再び活性化し、帯状疱疹を引き起こします。
特に50歳以上でリスクが大きく高まり、発疹や痛みだけでなく、「帯状疱疹後神経痛」という長引く神経痛が残ることもあります。

ワクチンは2種類あります

当院では、より高い予防効果と広い適応のある「シングリックス（帯状疱疹ワクチン）」を推奨しています。

費用（自費の場合）

• 1回目22,000円（税込）、2回目21,000円（税込）
• 2回合計で43,000円（税込）

接種は2か月程度開けて2回行います。

※公的助成がある自治体もあります。町田市在住の方については、助成対象の有無をスタッフまでご確認ください。

よくあるご質問（FAQ）

Q.以前に水ぼうそう・帯状疱疹にかかった人も必要ですか？

A. 接種を推奨します。既感染者でもウイルスは体内に残っており、再発リスクを下げるためにワクチンが有効です。

Q.どちらのワクチンがおすすめですか？

A. 現在はシングリックスが第一選択となっています。

• より長く高い予防効果
• 高齢者・免疫低下のある方にも安全に使用可能
• 世界的にも主流になってきています

Q.すでに水痘ワクチンを打ったことがある人は？

A. 生ワクチンを過去に接種した方も、シングリックスを追加接種することで上乗せ効果が期待できます。医師とご相談ください。

Q.副反応は大丈夫でしょうか？

A. シングリックスは比較的副反応が多いワクチンですが、主に接種部位の痛み、発赤、腫れ、軽い発熱や倦怠感などで、通常は2〜3日以内に軽快します。重篤な副反応は稀です。

Q.どんな人におすすめですか？

A. 特に50歳以上の方や、糖尿病・慢性疾患・がん治療中などで免疫が低下しやすい方には積極的におすすめしています。

Q.帯状疱疹に一度かかったことがある人でも、ワクチンは必要ですか？

A. はい。再発の可能性があるため、過去にかかったことがある方でもワクチンによる予防は有効です。

Q.効果はどれくらい続きますか？

A. 現時点のデータでは少なくとも10年以上高い予防効果が持続するとされています。追加接種は現時点では推奨されていません。

Q.効果の持続期間はどれくらい違いますか？

A. 下記のような違いがあります シングリックスは、少なくとも10年以上にわたって安定した高い予防効果が報告されています。追加接種は原則不要です。 一方、水痘ワクチン（生ワクチン）は、効果の持続が5〜8年程度とされており、年数が経つにつれて効果が下がり、再接種が検討されることもあります。